旧形国電編 40形 クモハ41

 モハ41形も、大阪地区城東線・片町線電化用として、1932年度に新製された形式で、当初11両製造され新設の淀川電車区に配置された。このグループは2両が戦災と事故で廃車となり、セミクロスの51形に5両、出力増強で60形に4両改造され、原形モハ41としては残っていない。
 36年度に、常磐線電化用として22両製造され、松戸電車区に配置された。先頭形状は丸妻(いわゆる半流線型)となり、翌37年度は京浜線増備用として10両製造された。続いて38年度には東鉄各線用として9両、大鉄城東・片町線用として3両計12両製造された。37年度車から張上げ屋根を採用し、38年度車は更に全溶接でノーリベットとなり、よりスマートさを増したが、ドアは木製に戻り戦時下の影響が出始めたという。
 3扉通勤型電動車の製造は、出力増強タイプのモハ60に移り、41形の製造は55両で打ち切られた。このうち、36年度以降の丸妻タイプ車44両のほとんどが41形のまま生涯を終えている(戦災廃車4両あり)。静鉄へ行った16号車が、一時モハニとなり後低屋根改造で41800となった他、大鉄の3両が出力増強で60形になったくらいである。
 戦前から三鷹にいたモハ51形(001〜026)が戦時中セミクロスシートを撤去、ロングシート化改造でモハ41形に編入され、41056〜41081となった。このグループは3両戦災で失い、戦後の50年度42・43形と交換で大鉄に移った後、吹田工で整備改造を受け、順次モハ51形に復元した。
 続いて、両運モハ40形の片運化も計画され、40035→41082〜40080→41127の番号が割り振られたが、戦時下で順調には進まず、22両の落成をもって44年度中に中断した。モハ41改造後に3両が戦災廃車となっている。
 ラストナンバーの41127は、上段で40080を改造予定であったが、改造工事が中断し種車も戦災で廃車となってしまった。57年になって、同じく戦災廃車となっていた40006の復活名義で、吹田工において誕生した変り種である。

クモハ41019(千ツヌ)
クモハ41019(千ツヌ) 62.3.18津田沼電車区(大那庸之助氏撮影)
36年度日本車両製造 東鉄局松戸電車区配置 常磐線使用
総武線使用後、南武線を経て68.12.1付で宇部電車区転属
クモハ41019(広ウヘ)
クモハ41019(広ウヘ) 75.3.3小郡 宇部・小野田線使用
81.9.8付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41020(シマ) 76.1.9高崎 吾妻線使用
36年度日本車両製造 東鉄局松戸電車区配置 常磐線使用
78.3.28付廃車(高・新前橋電車区)
クモハ41021(岡フチ) 75.3.1福山 福塩線使用
36年度日本車両製造 東鉄局松戸電車区配置 常磐線使用
クモハ41021(岡フチ) 75.3.1福山
76.11.20付廃車(岡・府中電車区)
クモハ41022(広ウヘ) 75.3.4宇部電車区 宇部・小野田線使用
36年度川崎車両製造 東鉄局松戸電車区配置 常磐線使用
81.6.4付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41023(シマ) 75.7.9高崎 吾妻線使用
36年度川崎車両製造 東鉄局松戸電車区配置 常磐線使用
76.1.5付廃車(高・新前橋電車区)
クモハ41024(広ウヘ) 75.3.3小郡 宇部・小野田線使用
36年度川崎車両製造 東鉄局松戸電車区配置 常磐線使用
81.8.31付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41026(千ツヌ)
クモハ41026(千ツヌ) 62.3.18津田沼電車区(大那庸之助氏撮影)
総武線使用後南武線を経て66.3.13付宇部電車区転属
81.4.30付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41029(シマ)
クモハ41029(シマ) 74.6.6高崎 信越線使用
モハ41029(36年度川崎車両製造 松戸区配置常磐線使用)
76.1.5付廃車(高・新前橋電車区)
クモハ41038(北ヤマ)
クモハ41038(北ヤマ) 75.7.9宇都宮 日光線使用
モハ41038(37年度新潟鉄工製造 蒲田区配置京浜線使用)
77.1.25付廃車(北・小山電車区)
クモハ41042(広ウヘ)
クモハ41042(広ウヘ) 75.3.4宇部 宇部・小野田線使用
モハ41042(37年度田中車両製造 蒲田区配置京浜線使用)
クモハ41042(広ウヘ)宇部電車区
クモハ41042(広ウヘ) 75.3.4宇部電車区
81.4.30付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41043(岡フチ)
クモハ41043(岡フチ) 75.3.1福山 福塩線使用
モハ41043(37年度田中車両製造 蒲田区配置京浜線使用)
77.1.19付廃車(岡・府中電車区)
クモハ41044(シマ) 74.6.6新前橋 信越線使用車出庫
モハ41044(38年度日本車両製造 東鉄使用)
クモハ41044(シマ)
クモハ41044(シマ) 76.1.9高崎 吾妻線使用
78.6.28付廃車(高・新前橋電車区)
クモハ41045(北ヤマ)
クモハ41045(北ヤマ) 75.7.9宇都宮 日光線使用
モハ41045(38年度日本車両製造 東鉄使用)
76.5.28付廃車(北・小山電車区)
クモハ41046(広ウヘ)
クモハ41046(広ウヘ) 75.3.4宇部 宇部・小野田線使用
モハ41046(38年度日本車両製造 東鉄使用)
81.9.8付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41047(シマ)
クモハ41047(シマ) 74.12.4高崎 吾妻線使用
モハ41047(38年度日本車両製造 東鉄使用)
クモハ41047(シマ)高崎一区
クモハ41047(シマ) 75.7.9高崎第一機関区
クモハ41047(シマ)
クモハ41047(シマ) 76.1.23高崎
78.3.28付廃車(高・新前橋電車区)
クモハ41050(広ウヘ)
クモハ41050(広ウヘ) 75.3.3小郡 宇部・小野田線使用
モハ41050(38年度日本車両製造 東鉄使用)
81.9.8付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41052(千ツヌ)大那庸之助氏撮影
クモハ41052(千ツヌ) 62.3.18津田沼電車区(大那庸之助氏撮影)
総武線使用後南武線を経て、69.4.18付宇部電車区転属
81.4.14付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41083(広ウヘ)
クモハ41083(広ウヘ) 75.3.4宇部 宇部・小野田線使用
モハ40116(34年度日本車両製造)→モハ40036(36.4.1改番)
→モハ41083(43年度大井工片運転台撤去)
81.8.31付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41096(北ヤマ)
クモハ41096(北ヤマ) 75.7.9宇都宮 日光線使用
モハ40129(35年度日車支店製造)→モハ40049(36.4.1改番)
→モハ41096(43年度大井工片運転台撤去)
クモハ41096(北ヤマ)
クモハ41096(北ヤマ) 76.1.13宇都宮
76.5.28付廃車(北・小山電車区)
クモハ41113・41117は飯田線の40形へ
クモハ41126(広ウヘ)
クモハ41126(広ウヘ) 75.3.3宇部新川 宇部・小野田線使用
モハ40079(35年度第2次川崎車両製造)→
モハ41126(44.6.29大井工片運転台撤去)
55.6.2豊川分工更新修繕(撤去運転台側切妻改造)
81.6.4付廃車(広・宇部電車区)
クモハ41800は飯田線の40形へ
クモハ41850(静ヌマ)
クモハ41850(静ヌマ) 73.12.14富士電車区 身延線使用
モハ40128(35年度日車支店製造)→モハ40048(36.4.1改番)
→モハ41095(43年度大井工片運転台撤去)
→クモハ41850(63.5浜松工低屋根改造)
クモハ41850(静ヌマ)
クモハ41850(静ヌマ) 78.1.29富士 身延線使用
クモハ41850(静ヌマ)
クモハ41850(静ヌマ) 81.2.10富士
81.8.22付廃車(静・沼津機関区)

戻 る